香聞 茂™のじぇじぇじぇる

ブログ

立派な研究室は主を歓迎しているのか

2014年11月15日

先週に引き続き、2年前の状況を振り返りながら、現在まで高分子ゲルにチャレンジする自身の姿を客観的に記事にしております。

 

ダルトンの黒い実験台は、何も設備が入っていない部屋の中で、唯一の存在感を示している。窓は東南の方角に面して、外の夏の日差しはすでに高く熱気が伝わってくる。3階の片隅は、屋上の直下であるため締め切った部屋では、汗が止まらない。

 

暑い夏場は、ここでは直ぐに何かを始めるという気を萎えさせている。しかし何よりも文献を深く理解する事に集中的に時間を使い、どこから始めるかは、ある程度長丁場は覚悟して、目標は明確に『系全体をゲル化する』事とを決めて、しばらくは、自宅の事務所や府立中央図書館などで、ラジカル重合、架橋剤など合成に関する知識の習得と、有機化学の基礎を自習する事に取組んだ。

 

化学分野に没頭するにつれ、分子レベルの物質挙動が実に興味深く、また求核反応、求電子反応など、人間社会で例えると、原子同士の集まった一家族に他所のご主人や奥様が不倫するように時に子供の原子を引き連れ化学反応に参加する。そんな知識を吸収しながら、高分子の立体構造の形成にどんな因子が作用するのかを少しずつ読み進めることが、とても楽しみになって行きました。

 

先ずは、身近な道具で簡単な実験に勤しんで、化学の先人に敬意を表しつつ物質の溶媒への分散と混和に関して、調べることとしました。

手作りコスメのブームのおかげで、ネットで容易に試薬が手に入る事も幸いし、モノタロ、Amazon、楽天などで、CMC、ヒアルロン酸、ホホバオイル、スクワラン、tween20(ポリソルベート)、スメクタイト系モンモリロナイトなど等をビーカーやハンドミキサー、ホットプレートやトースターなど手近な代用道具で、地味ながらその挙動を観察して記録にとり、オイルと水の界面挙動を実感しました。

 

超音波のメガネクリーナーは、一歩前進する大きなきっかけなりました、キャビテーションによる破砕は、より微粒子化する中でそのエネルギーに可能性をおおいに感じたものでした。ただし定在波型の超音波クリーナーですので、より強力なもの必要だと直ぐに思い至りました。

 

合成の手順を録画して繰り返し検討した事も、化学の実験に大いに役立つものでした、現代のIT化が進んでなければ、こんな無茶なチャレンジは、思いつかなかったでしょう。パソコンが一台あり、インターネットに接続できれば、膨大な情報にアクセスする事が可能なため、知識を補うにはとても役立つツールです。CiniiやJ-Grobal、JST、特許図書館、Niteなど論文や特許文献、法令資料等に簡単にアクセスる事ができ、また内容を上手に管理するためエバーノートの利用も研究に欠かせない道具となりました。

 

実験を楽しく進める事と更に産技研での機器使用講習会や見学会も大いにモチベーションを高めて頂ける刺激となりました。

 

この続きは、次回に綴ります。